
ネットワーク機器の安全な切り替えガイド
この記事でわかること
- ネットワーク機器を交換・更新するときに注意すべきポイント
- 切り替え時によくあるトラブルとその防止策
- 業務への影響を最小限に抑えるための準備方法
1. なぜネットワーク機器の切り替えが必要になるのか

- ルータやスイッチの老朽化(5〜7年が目安)
- 新しい回線(光・IPv6など)への対応
- VPNやリモートワーク環境の拡張
- セキュリティ強化(UTMの導入など)
ネットワークは会社の”血管”のようなもの。古い機器のままだと通信速度の低下やセキュリティリスクが高まります。
2. よくあるトラブルと注意点
①配線を変更してネットワークがつながらない

❌ 問題
切り替え時にLANポートやVLAN設定を誤ると、社内ネットワークが全停止することがあります。
✅ 対策
- 切り替え前に現状の構成図を残す(写真でも可)
- IPアドレス・ポート割り当てを事前に整理しておく
②機器設定の引き継ぎ忘れ
❌ 問題
ルータやUTMを交換すると、VPN設定や静的IP設定が引き継がれず、通信できなくなることがあります。
✅ 対策
- 古い機器の設定をバックアップファイルで保存
- 設定内容を一覧化しておく(Yamahaなら「show config」など)
③動作確認を省略してトラブル発生
❌ 問題
「つながったからOK」で終わらせると、後でプリンタやNASが見えなくなることがあります。
✅ 対策
- 社内共有フォルダ・NAS・VPN・印刷などを順に確認
- 外部アクセス(リモートデスクトップなど)もテストする
④稼働中の時間帯に切り替えを実施
❌ 問題
業務中に機器を交換すると、トラブル時に影響が大きくなります。
✅ 対策
- 作業は営業時間外(夜間・休日)に実施
- 作業時間を見積もり、復旧手順を用意しておく
3. 機器入れ替えをスムーズに行うコツ

4つのポイント
- 事前準備8割:現行構成の把握・バックアップ・切り替え計画
- テスト用ルータで事前設定:本番前に動作確認しておく
- 交換時は一度に全部変えない:ルータ→スイッチ→Wi-Fiの順で段階的に実施
- プロに依頼する:設定や通信の整合性を保証できる
4. GT.engineerが実際に見た現場でのトラブル例
実際のトラブル事例
- 古いルータ撤去後、固定IP設定を忘れて社外からアクセス不能に
- スイッチ交換時にVLANタグ設定を失念し、NASが全社から見えなくなった
- UTMの切り替えでVPN証明書が無効化され、テレワークが全滅
→ いずれも、事前のバックアップと計画で防げたケースです。
まとめ
ネットワーク機器の切り替えは単なる”交換作業”ではなく、会社全体の通信インフラの更新です。
事前準備と確認を怠らなければ、トラブルはほとんど防げます。
4つの重要ポイント:
- ✓ 設定バックアップを取る
- ✓ 作業は営業時間外に行う
- ✓ 接続テストを全機器で確認
- ✓ 不安なら専門業者に依頼
導入サポートについて
有限会社GT.engineerでは、ルータ(Yamaha・TP-Linkなど)やUTM、Wi-Fi機器の切り替え作業を安全・確実にサポートしています。
「古いルータを更新したい」「通信が不安定で困っている」などお気軽にご相談ください。